葬式の靴にエナメルはNG。履いてはいけない靴9選
「葬儀の際にエナメル質以外にルールはあるの?」と思ったら、9つの履いてはいけない靴の種類を確認してみましょう。周りの人から浮かない靴であるかチェックしてみてください。
葬式に履いてはいけない靴9選
1・エナメル靴
葬式では光物を避けなければなりません。そのため、靴の素材でエナメル質のものは避けるようにしましょう。
本来、葬儀に向く靴の素材は「布製」です。革自体が動物の殺生をイメージさせてしまいます。
しかし、近年は葬儀に革靴を履くことは普通になりました。そのため、光沢が少ない艶消しのような革靴であれば、葬儀に履いていくことができます。
同じ革靴でも、ワニ革やヘビ革など革に柄がついたものはNGです。アニマル柄の革靴はカジュアルな雰囲気があり殺生をイメージさせるので、葬儀にはふさわしくありません。
2・ローファー
ローファーはカジュアルな靴の部類のため、葬儀に向いていません。ただし、高齢者や足が不自由の方、妊婦などヒールのある靴を履けない場合はヒールのない靴を履くことはできます。
葬儀にローファーを選ばなければならない場合は、飾りが少なくできるだけシンプルなものを選びましょう。カジュアルな靴はほかにも、サンダル、ブーツ、スニーカーなども当てはまります。
中学生や高校生で学生服にローファーを合わせる場合は、問題がありません。
3・スウェード
革製のパンプスでもスウェード素材の靴は、葬儀に向いていません。黒い靴でも冬靴だとスウェード素材を使ったものも多いので注意しましょう。
素材の中でもスウェードはカジュアルな雰囲気があり殺生をイメージすることからNGです。
4・尖った靴
シンプルな艶の少ないパンプスを選べば、つま先のデザインはそれほどこだわらなくて大丈夫です。しかし、葬儀でも使えるきちんとしたデザインの靴を選びたいなら、つま先のデザインにもこだわって選んでみましょう。
葬儀に向くパンプスのデザインは次のようなものがあります。
- ポインテッドトゥ・・・△
- ラウンドトゥ・・・〇
- スクエアトゥ・・・〇
- アーモンドトゥ・・・〇
逆に葬儀に向かないのは、つま先があいたオープントゥです。先がとがったデザインのポインテッドトゥは、デザインによっては派手さや攻撃性を感じさせるためできれば避けましょう。
5・ヒールの高い靴
葬儀に履く靴でヒールの高さは、あまりこだわらなくて大丈夫です。ぺたんこ靴のローファーやバレエシューズなどを避ければ、その人が履きやすいヒールの高さで問題ありません。
葬儀の際に履くことが多いヒールの高さは、3cm〜5cmです。3cm以下のヒールだとカジュアルになりすぎますし、5cm以上のヒールだと派手な印象を与えます。
葬儀の際に履くヒールは、太さも考慮するとよいでしょう。ピンヒールだと華美になりやすく、カツカツ音が出やすいため避けるようにしてください。
長い間立つ場面もあることから、安定性の高い太めのヒールがおすすめです。ヒールの形はカジュアルになる次のような形は避けてください。
- ウェッジソール
- スタックヒール
- ピンヒール
6・光る金具
パンプスに飾りがついている場合は、光沢感や色にも注意が必要です。シンプルなパンプスを持っていない場合は、艶消しのシルバーや濃い色の金具なら許容範囲でしょう。
パンプスのストラップに付いた金色の金具や、ボタンホールの金色の金具にも注意が必要です。葬儀の際にリボンやフリルなどデザインがついたものは避けるほうがよいでしょう。
7・紐靴
スニーカータイプの紐靴はカジュアルな雰囲気を与えるので、葬儀の靴として向いていません。しかし男性の靴は、靴紐がついてるほうがフォーマルにふさわしいです。
男性が靴紐タイプの革靴を選ぶなら、内羽根や「バルモラル」と呼ばれるものを選びます。靴紐を結ぶ部分が一体化したものです。
写真のような外羽根「ブラッチャー」でも葬儀に履くことはできますが、内羽根のほうがよりフォーマルの席にふさわしいです。外羽根は靴紐をほどいたときに開きやすくカジュアルよりになります。
8・ストラップ靴
ストラップがついた靴は、デザインによっては派手に見えてしまいます。そのため、一般的にはあまり葬儀で履く人は少ないです。
足首の付け根を覆うシンプルなデザインだと、ヒールを履き慣れていない人でも歩きやすいメリットがあります。「葬儀でストラップ靴は絶対NG」というわけではないので、デザインを選びながら履けば問題はないでしょう。
ストラップ付の靴は金具がついているので、シルバーの金具がおすすめです。人によってストラップ靴はNGと考える人もいるので、「年配者が多いなら避ける」「挨拶したらすぐ帰る場合に履く」などシーンで使い分けてみてはどうでしょうか。
9・茶色の靴
ビジネスシーンでOKの茶色の革靴は、葬儀にふさわしくありません。どんな場合でも黒を基準に考える必要があります。
深い茶色でも、周りが黒の靴を履いているので浮いてしまいます。黒に近いグレーも、周りと比べると色の違いがはっきりと出てしまいます。
タイプ別葬式に履いていく靴
女性
女性が葬儀に参列する場合は、黒のシンプルなパンプスを選びます。
- 艶が少ないもの
- ヒールは3cm〜5cmのもの
- 飾りやデザインがないもの
- つま先がある程度隠れるもの
- 足全体を覆うデザインのもの
葬儀用の靴を持っていないなら、飾りが一切ないシンプルな黒のパンプスを1つ買っておきましょう。一度買えば何年でも履き続けることができます。
素材は本革でなくても、合皮のポリエステル素材でも構いません。葬儀コーナーで買うと、中敷きや靴の中も真っ黒の商品が売られています。
お葬式用おすすめパンプスは、下記記事で紹介しています。
関連記事:葬式に履いていけるパンプス10選
男性
男性はつま先に横のラインが1本入る写真のような「ストレートチップ」がフォーマルの席に適しています。靴紐も写真のような「内羽根」を選びましょう。
- ストレートチップが一番おすすめ
- プレーントゥでも問題ない
- 靴紐は内羽根を選ぶ
男性はビジネスシューズを葬儀用に使っている人がいますが、普段使いとフォーマルな席では靴選びが変わります。仕事では斜めのカットが入った「ウィングチップ」U字に切り替えがある「Uチップ」でも問題がありませんが、葬儀には適していません。
男性も靴紐がないローファーは避けるのが無難です。男子高校生で学生服にローファーを履いているなら問題ないでしょう。
子供
小さな子どもの場合は、あまりデザインや色にこだわらなくて大丈夫です。フォーマル用に1つ購入してもすぐに足が大きくなり、履けなくなることも多いでしょう。
子供用の靴は、黒、茶、紺など濃い色がベターです。白など明るい色しかなければ、キャラクターや柄がついた派手なものを避ければ問題ありません。
子供用の靴も七五三、入学式などの節目でフォーマルな靴を買うこともあるので、「たまたま葬儀の時期に履けたらラッキー」くらいに考えておいてください。
葬儀用として毎年子ども用にフォーマルな靴を買い替える必要はありません。
葬式にエナメルの靴はNGのまとめ
「お葬式にエナメル靴がNGなのは知っていた」という方でも、細かいルールまでは知らなかった方もいるでしょう。葬儀の際の靴選びで迷ったら、できるだけシンプルなものを選ぶと間違いありません。
葬儀で恥をかかない正しい靴を選びたい方は、喪服売り場で選ぶことをおすすめします。20代前半など若い方が多少ルールから外れても目立ちにくいですが、年齢を重ねた方のマナーがなっていないと目立つので注意しましょう。
葬儀用の靴がなく手持ちの靴で済ませなければならないときは、黒で派手ではないものを選んでみてください。